活動レポート

vol.39【あおばコミュニティ・テラス】

記者:あおい(高校3年生)

気軽に立ち寄れる中高生の居場所がある

横浜市青葉区にある「あおばコミュニティ・テラス」は地域で暮らす中高生にとって、学校でも家庭でもない自由に過ごせる居場所”サーとプレイス”として親しまれています。今回は実際にこの場所を利用している中高生とコーディネーターの方にお話を伺ってきました。

利用のきっかけ、目的

あおばコミュニティ・テラスは「あおば未来プロジェクト」等の地域活動拠点として利用されており、その活動を通じて施設の存在を知る中高生が多く、足を運ぶきっかけになっているようです。

また、会議やイベントの前に少しだけ勉強したり、空いた時間を潰したりと気軽に利用されています。「夏休み中は勉強しに来る」「YouTubeを見たり、お菓子を食べたりしてリラックスできる」と、日常の中で居場所の一つとして親しまれていました。

あおば未来プロジェクト

取材を行う前に、「あおば未来プロジェクト」の集まりに参加し、ある一つのグループの話し合いを間近で聞かせてもらうことができました。

話し合いのテーマは「青葉区内に住んでいる人に、地域の魅力をどう伝えるか」

メンバーの皆さんは青葉区の良さをもっと多くの人に知ってもらうにはどうすればいいか、熱心に意見を出し合っていました。私と同年代の中高生たちが、自分たちの住む地域のために考え、話し合い、行動しようとしている姿に強く心を動かされました。

愛着がわくような、お気に入りの場所

窓辺にはキラキラと反射する飾りがあり、空間のアクセントになっていました。

ヒンメリといい、学生たちが作ったのだそうです。「自分たちで塗った壁も気に入っている」「ソファーが落ち着く」という声もあり、自分たちが関わったものが多い空間だからこそ温かみがあり、この場所に対する愛着が感じられました。

利用する前は「何をする場所か分からなかった」「入りにくい」と感じていたという声もありましたが、実際に足を運んでみたら、大きく印象が変わったそうです。「中の人が優しく話しかけてくれた」「思っていたより自由に過ごせる」「いろんな人と関わることができて、価値観が広がる」と今では気軽に尋ねることができる場所になっているようです。また集合場所として使うこともあるなど、単なる施設ではなく、つながりが生まれる拠点としての役割を果たしていると感じました。

家でも学校でもない居場所

あおばコミュニティ・テラスのような、家でも学校でもない、けれど安心できる場所、そんな第3の居場所のことを”サードプレイス”と呼びます。中高生が放課後に友達と話したり、勉強したりする場所は、カフェやカラオケなどお金のかかる場所が多く、気軽に寄れる場所は意外と少ないです。そんな当たり前の居場所を増やしたいと、コーディネーターの方は話してくださいました。今後、さらに多くの中高生にこの場所の存在が知られ、ふらっと立ち寄れる地域のあたりまえのような場所になっていくことを願います。

私自身も初めてここに足を運ぶまでは、初めての取材活動ということもあり少し不安な気持ちがありました。でも、実際に訪れてみると、コーディネーターの方が挨拶して声をかけてくださったり、同世代の人がコミュニケーションを取りあい活発に活動している様子が見られたりと、それぞれが自分らしく過ごせるような居心地のよい場所だと分かりました。しかし、このような施設があるということはあまり知られていません。また存在を知っていても、どのような活動をしているのか分からず、実際に行ってみることに抵抗を感じている人もいるかもしれません。

私もこの活動に参加するまでは、横浜の7区にある青少年の地域活動拠点の存在をよく知りませんでした。青少年の地域活動拠点とはどんな場所なのかを広く知ってもらうことが、中高生の居場所として選択肢を増やすことにつながると私は考えています。中高生の一人として、こうした場所が地域にあることとその意味をこれからも伝えていきたいと思います。

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